2012-02-29

Keep paddling

photographed by Taro Hori 2010 at Papua Newguinea

2010年に初めてPNGに行ったときの一枚。
カヌーを漕いで大自然をあじわってるところを太郎がたまたま写真に残してくれました。というのはうそで、「カヌーを漕いで大自然をあじわってるところをたまたま撮られた」ような写真を撮ってと太郎に頼んでとってもらった一枚。このコンセプトでお互いを撮り合ってました。いい大人がきもいですね。良かったら旅行記も見てください。

月曜日から今日までの3日間、汰久治さんが沖縄から来ていて、ずっとkeep paddling的な話をしてたので、今日はこの写真でした。
もうすぐ、4月のモロカイレース。今年も一緒にいって撮影をしようかなと。そしていよいよ秋には海人丸2号の建造開始。
汰久治さんは世界最高峰のアウトリガーカヌー選手権、モロカイレースにアスリートとして出場し、そこで得たものや海を渡って感じることを、こんどは海人丸という船を使っていろんな人に伝えている。うしなわれていく「人間力」のことや海を渡る意味を。
「だれと、どんな船でなにを目指すか」。この彼がよく言う言葉にいろいろと凝縮されていると思う。

そして、モロカイレースの報告と海人丸2号プロジェクトの報告会を5月に都内で開くことになった。海人丸2号の建造費を寄付金などで集めたりするためにも。
そして、それまでにやるべきことや、今年のスケジュールなどをこうへい君もいっしょに3人で3日間毎晩あって話あう。

きのうは夕方代官山のツタヤのivy placeで(最近の僕の好きな場所)、男二人でうすぐらいおしゃれな店内でキャンドルをはさんで、まったくオシャレじゃない事を2〜3時間熱く語り合う。目標を具体的な事項に落とこみながら。

途中トイレにいって自分のテーブルにもどる時に、ふと見ると、上下グレーのスウェットでランニングシューズを履いてる汰久治さんは明らかに店のなかで浮いて見えた。
オープンしたばかりのオシャレな店にいるごっつい田舎の野生児。
が、まわりにいるこぎれいに着飾った人、高そうな服をびしっと着こなしてる人、どんな人よりも輝いてた。かっこ良かった。生き方がオーラとしてにじみでてて、男からみても素敵だった。かっこいい人は何着ててもかっこいいんだな。と思いつつ席につくと、汰久治さんが携帯で沖縄の友人に「いまねー、代官山でドラマにでてくるようなかっこい紀伊国屋のカフェにいるんですよー」って話してる。もう汰久治さん最高。ツタヤだから。


そのあとは焼き肉ゆうじでこうへい君と合流し3人でさらにいろいろと話合いながら日本一の焼き肉を食べる。相変わらず最高でした。まえからゆうじさんにも汰久治さんを紹介したかったので、よかった。案の定、馬もあってたし。5月の報告会成功させる。楽しみです。












2012-02-27

Tom Freund Japan Tour 2012 at Ayabe Kyoto

 Tom Freund on Japan tour 2012 

Ayabe , Kyoto  in the morning , 27th Feb 
朝起きたら吹雪いてた。
閉鎖された小学校を改築した宿泊施設に泊まり、朝教室の黒板の前でトムのPV用のフッテージを撮影。この小学校は子供の数が減って閉鎖されたあと、地元のNPO法人が宿泊施設に改装したらしい。僕がとまったのは、4年生の部屋でトムは3年生の部屋。そしてその隣にあるきのうのライブ会場は米倉を改良して、簡易郵便局と売店、カフェ月星日と上田さんのガレージ。能勢も綾部もライブの会場と宿泊場所がほぼ同じというすごく地域密着型。朝ご飯も上田さんに作ってもらって綾部駅まで送ってもらう。いろいろとありがとうございました。

京都駅。トムとけいじさんは金沢へ。僕はここで別れて東京へもどる。せっかく京都に来たので、ハッシーが開いたカフェに遊びにいって、ハッシーと昼飯。ついでに近くにある彼のスパも見せてもらった。久しぶりにあったハッシーは相変わらずで、独特の店舗展開論やアイデア満載で話を聞いてるだけで、こっちまでわくわくしてくる。今日もバリのスパの今後の方向性や京都の店の展望を聞かせてくれた。相変わらずの洞察力と着眼点、発想とそれを実現させる人脈、行動力はすごい。会うたびにいい刺激をもらえるし、なによりもハッシーの話をきいてるのは楽しい。
一緒にいた、たった1時間半の時間はあっという間にすぎた割に濃かった。

新幹線でひさびさの東京。たった4日ぶりなのに、すごく久々に感じる。今回もたくさんの人に出会い充実した時間を過ごせたからだろう。たくさんのいい絵が撮れたのでこれから、編集するのが楽しみ。体に染み付いた、たき火と薪ストーブの臭いを風呂にはいって流しまたすぐ出かける。沖縄から汰久治さんが来てるから。
今年のモロカイと海人丸の計画を綿密に打ち合わせるための今回の。
とりあえず今日は晩飯をこうへい君も交えて一緒に食べながら近況の報告。彼と会うと冗談抜きで、いつも沖縄とかハワイの海を感じる。東京で会ってるのに汰久治さんの後ろに海が見える感じ。
朝、綾部の山奥で吹雪で始まった一日は、昼京都でバリを感じて、夜東京で沖縄に触れる面白い一日となった。
この4日間に出会った人、再会した人にほんと感謝。短い間ながら、旅特有の心地よい浮遊感があった。
It is easier to stay out than get out.   ( Mark Twain)
帰りの新幹線でこの言葉を思い出しました。















Tom Freund Japan tour 2012 at Ayabe,Kyoto

Tom infront of KIYU cafe with the sign made by Miwako Moroto 

Tom playing at Tukihoshihi cafe in Ayabe ,Kyoto 


この看板は能勢に住んでいる諸戸美和子さんっていうちっちゃくてかわいらしいおばちゃんのアーティストがトムのライブのために描いた看板。トムもすごい喜んでいた。

今日は昼頃、雪がふるなか能勢で地元の人たちと餅つき。その後、今日のベニューがある綾部に移動。綾部のカフェ月星日で夜ライブ。ここもきのうと同じような田舎にぽつんとあるカフェ。米倉を改造してるので、天井がとても高く居心地がいい。そんな居心地のいいカフェでオーナーの上田さんの友人を中心に集まった人たち。ライブ中の一体感は普通の箱では味わえないようなアットホームな一体感。今日はトムは上田さんのためにジョンレノンのナンバーを披露。あっと言う間にすぎた2ステージ。
その後上田さん夫妻とトムと今回のツアーオーガナイザーのケイジさん、そして綾部まで送ってくれた井上さんとみんなでおっきな食卓を囲んでゆっくり食事。
トムともいろんなことをじっくり話せた。
ほんとこの、小さいけど、こだわりのディープな箱を回るツアーは楽しい。トムの音楽にもあってるし、客との一体感もあり、フジロックの時とはまた違った良さを堪能できる。
音楽を本当に好きな人だからこそできるアプローチでこういう店やツアーを企画、実行してるケイジさんや井上さん、本当にいろいろと勉強になります。感謝です。











2012-02-26

on the road , Tom Freund Japan tour


Tom rehearsing at cafe KIYU, Nose Osaka

今回のツアーはソロで弾き語りスタイル。いろんな楽器に堪能なトムは、ギター、ウクレレ、ベース、ピアノと曲によって楽器を使い分けて演奏。きのうの夜の演奏も心にしみる演奏ばかり。能勢にあるログハウスのcafe KIYU、小さいながらロケーション雰囲気ともに最高で客層も本当に音楽が好きな地元の人や京都や大阪からわざわざ来た人ばかり。アットホームな雰囲気に包まれてライブ。映像もその空気感をばっちり押さえられたと思うので、編集するのが楽しみ。

昼間は能勢温泉にみんなでゆっくりはいって、昼飯はイノシシ鍋を食べて、すっかり観光客。夜はライブ後、カフェのオーナーの井上さんや近所の人たちが作ってくれた料理を10人くらいでいろいろと話ながら大きなテーブルを囲んで食べる。まさに食事。「人を良くする事」。トムも大満足。

今朝、ゆっくり寝て起きてみると、雪がちらほら降ってます。テラスで山を見ながらストレッチ。空気が澄んでいて最高に気持ちいいです。今日はこれから地元の人たちと餅つき。その後綾部へ移動して、これまたディープなcafe月星日という場所でライブ。

Mr.Inoue ,the owner of cafe KIYU

20年間この地でカフェをやっているオーナーの井上さん。2日間いろいろと面倒見てくれてありがとうございました。カフェKIYUは、いままでもいろんな通好みのミュージシャンが来て演奏してる超穴場です。トイレにいままでやったライブのフライヤーや写真がたくさんはってますが、すごい面子ばかりでびっくりします。

Tom plays " Truly mellow "



















2012-02-25

on the road ---- Nose,Osaka



Tom Freund at Kobe radio station, on air 


Tom at Kobe radio station 

きのうから、トム・フロインドの国内ツアーに合流。金曜から月曜まで映像撮影で関西方面を一緒に回ります。トムとは09のフジロック以来2年半ぶりの再会、ちなみにトムのCDのジャケットデザインも以前ここで紹介しました。

日本ツアーといっても、大箱や普通のライブベニューを回るツアーではなく、地方のディープな場所にあるディープな小箱ばかりを回る、小規模でも深くて濃いツアー。ロードトリップに近い感じ。セッティングもバンド形式ではなく、ソロのアコースティック。

今回このツアーを企画した、鎌倉のカフェgoateeのケイジさん曰く、町の中にある箱とかで余り知られていないアーティスト呼んでライブやるより、小さい規模の店のオーナーが「この人の音楽いいよ」って常連に声を掛けたら人がきちんと集まるようなちょっと外れにある箱をまわったほうが人も入るし、雰囲気もいいし、宣伝もしやすい、と。
すごい理にかなったマーケティングだなと、感心しました。
正直、トムのことをそんなに知らない田舎の店で集客できるのかな、とちょっと思ってたのですが、謎がとける。どんなにネットに情報があふれても、結局最後は信頼する人の一言。最近はそんな個人の一言もメディア化してそれに乗っかろうとしてる企業もたくさんあるのでしょうが、やっぱり生の声、人と人のつながりが一番大切ですね。
トムは日本では知名度はそんなにたかくないアーティストですが、音楽はすごくメローでレイドバックした感じでとてもいいです。彼の人柄がでてるのでしょう。今回のツアーのようなアプローチがしっくり来ます。

きのうの夜は、夜神戸ラジオで生放送出演。伊丹空港でみんなに合流したあと、神戸に行き、中華を食べ、その後収録まで時間があったので、六甲山に車で上って神戸の夜景を見ようということになり、(男4人で夜景、、)のぼったのですが、暗い上に道がうねってたので、トムとケイジさんが車酔いでダウン。車内がちょっといやなムードに。
(そういえば、自慢だけど僕は車酔いとか船酔いとか乗り物酔いをしたことがない。)
そのまま途中で夜景プランをやめてラジオ局に早めにいって、トムに横になって休んでもらってなんとか回復し、無事収録終了。一曲生放送でライブ演奏。やっぱりすごいいい。トムの優しい声とアコースティックギターとブルースハープ。

夜は大阪の能勢にあるCafe KIYUといおっきなログハウスに泊る。ここは今日のライブ会場。オーナーの井上さんはきのうの伊丹空港からずっとアテンドしてくれました。
1階は山小屋のようなカフェで2階に部屋があるので、そこでみんなで泊る。
朝起きてみると、きのう夜到着したときには見えなかったきれいな山の景色が、ログハウスのバルコニーから一望できる。その景色をみながら日記書いてみました。
ちょっと雨が降っているのでこのきれいな自然のなかで朝トレが外でできなかったのが残念でしたが、井上さんの作ってくれた朝飯とコーヒーは最高でした。
今夜のライブが楽しみです。









2012-02-23

portrait of Saito,Hodaka


portrait of Saito,Hodaka 2012

親友の穂高。東京にでてきて初めて出来た友達なので、かれこれ20年くらいの付き合い。
彼は、建築関係の会社を経営しつつ、詩人であり、彫金もやり、格闘家で料理の腕はプロ級。なんだそりゃって感じですが本当です。彼の彫金のウェブサイトをリンク貼りたいのですが、サイトがnot found状態。(サーバーだかなんだかに支払いを忘れて止められたらしいです)
そんな彼はここ何年か柔術にはまっていて、大会にも沢山でてます。先週の日曜日もトーナメントがあったので見に行ってきました。以前に何回か優勝してるらしいので、今回も優勝かと思ったら、2回戦目で悔しくも負けてしまいました。
試合直後、まだ息があがっているときに会場で撮影したものです。さっきまで戦ってたとは思えないくらいのいい笑顔。
来月も試合があるそうなので、今度は試合前の表情を撮ろうと思う。

2012-02-21

on the road , Bali


near Ubud ,Bali   march 2011

もう何回行ったか、数えるのをやめたバリ。最初に行ったのはほぼ20年前。まだクタのほとんどの道が舗装されてなくて、ほこりっぽく、ウブドも(最近のおしゃれな人はちゃんとウブドゥって発音しますね)まだオフビート感満載だったころ。そのときですらそこに漂流して居着いたヒッピーくずれに「お前、来るの遅かったな」とか言われたけど。
最初に行ったときは自転車でほぼ島を一周。ちょっと奥に行くと小さな村があったりして、村人と立ち話を始めると、「飯くってけ」となり、食べ終わると「泊まってけ」となって、ただで泊めてくれたことが何回かありました。そんなこんなで自転車で回りました。こんな景色をずっと見ながら。

この写真は去年、PNGの政府観光局の山田さんの結婚式がバリで行われたので行ってきたとき。
ALILA MANGISというバリの東のほうにあるリゾートで行われました。クタリーフで地元に住んでる友達と何日かサーフィンして、そのあとハッシーと合流して、彼が経営してるウブドのスパ,マタハリ(ここは最高です。ウブドにいくなら是非。超おすすめ)に泊まって、それからalilaへ。式が終ったあとは、旅ライターのヌマさんとハッシーとまたウブドへ。その途中でとった写真。プチロードトリップ状態で車のまどのそとを流れる景色をみながら、一番最初に自転車できたウブドを思い出す。

道具。
道具とかにこだわるのは大好きです。でも同時に「弘法筆を選ばず」的考えも大好き。どんな物を作りたいか明確なビジョンがあれば道具とかは意外となんとかなることも多い。ようはどんな写真を撮りたいか。どんな空気感を切り取りたいかをしっかり自分がもっていれば、コンパクトカメラでも、全部マニュアルで撮ると結構意図したものが撮れます。lumixのDMC-LX3という4〜5年前のコンパクトカメラ。この写真もこれで撮りました。
もちろんライカとかでとるものには到底かないませんが。ポケットに乱雑に入れることができる最近の性能のいいコンパクトデジカメでも結構がんばれます。

ただ、サーフィンは下手なので道具におもいっきり頼ります。最新の道具とかリサーチするのがもう既に楽ししいです。
よく海外にサーフィンしに行ってるので、サーフィンうまいんだよねってみんなに思われるのですが、逆です。本当にうまかったら日本で十分乗れます。うまい人はどんなに混雑したポイントでもきっちりいい波を沢山もってけますので。混雑していないパワーのあるいい波でおもいっきり練習したい。だから海外。
この間パプアニューギニアでびっくりしたこと。最終日に波乗りしてたら、いつの間にかフィンがリーフにぶつかってなくなってる。しかもそれにも気がつかず乗っている。しんぺいに言われて初めて気がつく。
そして、夕方にどうせ、最終日だから、多少板が水ふくんでもいいやと、そのままフィンが一個ないままサーフィン。
正直乗っててフィンがないのもわかりませんでした。あんなにフィンを選ぶときにサーフショップの店員の話をきいたり、いろんなフィンの性能を調べたりしたのに。フィンの微妙な形や性能以前に、一個なくなってもあまり気がつかない自分。ましてや、そのフィンの性能の違いに気がつくほど自分はうまくなかったらしいことを発見。こんどから、フィンを選ぶときだいぶ気が楽です。ついていればそれでいいんです。










2012-02-20

Fuji Rock Festival T-shirt Tags 2011

 Tags for all the Fuji Rock official t-shirt


  Tags for all the Fuji Rock official t-shirt
designs for Fuji Rock official T-shirt tags


フジロックのオフィシャルグッズのTシャツについているタグ。ふだんあまり誰も気に留めないタグ。が、そんなディティールまできちんとこだわるスマッシュの担当者様のおかげで、毎年楽しくこの30mm x 25mmのキャンバスにいろいろと描いてます。
で、この年は何を描いたかというと、、
このタグ仕事の前にパプアニューギニアのガイドブックのデザインをしてました。そのガイドブックの素材写真にラバウルで毎年行われるマスクフェスティバルというお祭りの様子が、、、いろんな地域の部族がそれぞれの部族に伝わるシンシン(民族舞踊)をこれまたその部族特有のマスクをかぶりながら踊る。このマスクたちがどれもが強烈で、人の奥深くに眠っている太古からのリズムをドンドコ呼び起こしてくれそうなものばかり。
それらのマスクをポップにアレンジしてこの年のタグにしてみました。

と、いつも通りブログで作品を紹介。友人の訃報があってから、どうも心ここにあらず状態が続き、水の中にいる時のようなというか、外界と自分のあいだにうすい幕があったりするような、俯瞰的感覚があるが、どんな悲しいことがあっても世の中は動き続ける。会社もまわりも仕事も。
悲しみを無視したり、ごまかすわけではないが、日常のなかで、きちんとやるべきことをやらねば食べていけないのも事実。人それぞれの悲しいときの現実への対応の仕方はあるとおもうけど、僕の場合は、そのときそのときにしてる事に没頭すること。メールをうつときは100%メールに没頭して、スケッチしてるときはひいているその線に集中して、コーヒーのお湯を湧かすときはコーヒーのことだけを考え、走るときは足のうらに感じる地面だけに集中、その瞬間に没頭する。ヨガの根本である、be here now。そのうちに、悲しみの状態に慣れ、「不在」を受け入れ、前に進める。決して忘れるわけではなく、いないということを受け入れる。

小さいときに祖父と祖母が亡くなり、学生の時に父親が蒸発し、父親のように慕っていた叔父が亡くなり、育ての母さんが亡くなって、中学からの友人達が4人も病気や事故で亡くなっている。
そんなこんなで、周りの人が亡くなったり、いなくなったりという経験を何回かしているせいで、僕の死生観は少しドライで現実的で、死はいつでもどこにでもあるもの、と。(マスターとか、たくま、史朗や工藤、ムキマンとか幼なじみたちも多分そうだと思うけど。)
人は死ぬ。形あるものは壊れる。死や終があるからこそ生が尊い。
一見あたりまえに見えるけど、忘れがちです。朝出かけるときに「今日死ぬかも」とか思って出かける人はあまりいないと思うし、生きて帰ってくる前提で出勤するのが普通だと思う。そして、それを友人や家族にも期待する。職場で「今日もおつかれさま〜、明日もあなたが生きて無事出社できますように!」とは思わないはず。
が、親しい人や家族が急にいなくなる。
何人もの友人を亡くしている北海道からの友達たちは、「いつ死んでもおかしくない」を実感し、生きる大切さが身にしみてるのか、毎日を精一杯生きてる人たちがおおいいのかも。僕もやりたいことは片っ端からやる。
前も書いたが、死んだ誰々のためにとか死んだ何とかさんが喜ぶとか、そういう言い回しが僕は苦手です。死んだらおわり。もういません。なので、生きている間におもいっきり生きましょう。死んでから花をあげるよりも、生きている間に想いを伝える。あれを言っておけばよかったとか、もっと親孝行をすればよかったとか思わないように。
というスタンスで生きようと思っていたのに、やはり友人が亡くなると、いろんな事をおろそかにしている自分に気がつきます。おっさんにいいたかったこと、聞きたかった事たくさんあります。タイに訪ねてタイの何がそんなに気にいって住み着いたのか、おっさんの目からみたタイを案内してもらいたかったし。

いるのが当たり前。とつい無意識に思いがちだけど、こうやってここにいること、周りの人と繋がっているのが実はすごいこと。

































2012-02-17

おっさん

先日、仕事仲間でもあり、友人でもある水口が住んでいるタイで亡くなった。ビルからの転落死らしい。
ほぼ確定らしいが、100%まだ確認がとれていないので信じたくないが。
実際にそんなにたくさんの時間を一緒にすごしたわけではないのに喪失感はものすごい。

水口太平という非常にかっこいい名前がありながら、あだ名が「おっさん」。
10年以上前はじめて会ったときから、本人も「おっさん」でいいよと。
なので、仲間内からはみんなにおっさんとよばれているおっさん。
あだ名のとおり20代の時から達観したかのように、落ち着いている。
ものすごくニュートラルで無欲でマイペース。
まだよくわからない野心でぎらぎらしてた20代前半の俺らのなかでも、おっさんだけはマイペース。
めんどくさがり屋で、食うもの、着るもの、無頓着。
よく見ると整った顔立ちでハンサムの部類にはいるんだろうけど、それを感じさせない、潔い自堕落。
けど楽しそうにいつもなんとなく目が笑ってる。
おっさんを思い出せっていうと、あの目だけ笑ってるゆるい顔がでてくる。
ものすごく自然体なので、人の懐にもふっと入ってくる。

はじめて会ったときもみんなでバカ話してたら、おっさんが「育三、おまえバカだな。」って。
初対面で呼び捨て&おまえ呼ばわり&バカだなって、普通だったら斬れるが、おっさんだと「そう、バカなんだよね」って笑いながら自然に答えられるくらい、いきなり友達になってた。
まあ、マスター経由で友達になった人は不思議と全員「会った瞬間生涯友達」だったけど。馬が合うって本当にあるのでしょう。達也も田尻も富田も飯田さんもそうだった。
ついこないだも田尻がタイに駐在きまって、「ゲストルーム絶対におっさん住みつくじゃん」って話たばかり。

そんな、おっさんはプログラム系システム系の仕事担当。パソコンと携帯があればどこでも仕事ができるので、ここ何年かタイに住んでいた。物価もやすく、気候もよく、なによりも多分リズムがゆるーい感じのおっさんに合ってたのだろう。
いつか、遊びにいこうと思ってたけど、行けずじまい。行こうと思ったらほんとに行かないとだめですね。

よく覚えてるのが、何年か前、うちの会社でバリに社員旅行にいったとき。社員旅行なのに全員バラバラ。それぞれがかってに好きな事を好きなようにやってる。マスターは釣り、俺はサーフィン、あとのみんなは何やってるのかわかんないけど、おっさんはきっとなんにもしないでゆるーくすごしてたんだろうな。そんな個人旅行者の集団だけど、なんの約束もしないでも自然と毎晩飯は毎日一緒に食べてた。待ち合わせ場所も時間も決めずに、一緒に食べようねとも、何にも決めてないのに。なんとなく自然に、これだけ趣味もペースも考え方も違うみんなが集まる。根っこで繋がってる感じがしていいなーって思ってたのを覚えてる。


合掌

2012-02-15

Fuji Rock T-shirt Tags 2010

design for Tags of all the Fuji Rock official T-shirt 

small canvas of 30mm x 25mm 

きのうに引き続き、フジロックのオフィシャルTすべてについてるタグ。
このタグシリーズはシュールなポップ系でいこうと2010年もこんなかんじでファンキーアニマルたちにしました。僕のスケッチブックには多種多様なものが雑多に描かれていて、店舗のパーススケッチとかの次のページにこんなクリーチャーたちがいて、さらにその裏にはジーマのポスターのラフスケッチがあったりして脈絡がなく、自分でも見ていて結構たのしめます。こんどスケッチブックのドローイングもここで紹介していきます。まさにクリエイティブダイアリーなので。

そしてトレーニングダイアリー。
きのうは、トレーニングでものすごく追い込みすぎました。おかげで、12時前に爆睡、熟睡して朝目覚めすっきり。そして朝起きてすぐヨガ&スクワット。われながらうざい人です。
きのうは心拍数をひたすらマックス状態で、普段15秒のインターバルを10秒にちじめて、ミット打ちと自重付加のトレーニング。もうだめっていうところで、スロトレでユーックリさらに追い込む。吐きそうになりました。そのあと、望月さんとライトスパー。そして最後に今年から取りいれようと思う、カポイエラの動きトレで全身をほぐす。こんな動きあんな動き。こんなことまだできませんが。やろうとするだけでも、全身が連動して、動的柔軟性と力を抜いた瞬発力、バランスなどにいいのではないかと。それにしてもyoutubeってすごい。スポーツの技とか調べると絶対にだれかが、親切にハウツーを映像で説明してくれてます。
追い込んだあとは、バレンタインデーということで、まりこを連れていつも行ってるデリへ。
ここのチャイとジンジャーホットレモネードはすごい美味しいです。味にばらつきがあるけどそれがまたいい。日本なのに毎回味がちがう海外仕様。食べ物もおいしいので、普段気になってたフードメニューをハッピーバレンタインということで、ちょっとずついろんな種類をたくさんたのんで、ほぼ制覇しました。なんとか団子ピザみたいのがすごい美味しかった。最近ここのHUGEグループが手がけている店は、必ず人が入ってますね。















2012-02-14

Fuji Rock Festival T-shirt Tags 2009


 Tag design for all Fuji Rock Festival official T-shirt

Tag design for all Fuji Rock Festival official T-shirt

Tag design for all Fuji Rock Festival official T-shirt

もうすぐフジロック!
まだまだですね。でもヘッドライナーに、the stone rosesとradio headが決定。そういえば昔、Stone Rosesのイアンブラウンの撮影したことありましたが、とっても気さくで無茶なこと言うナイスな人でした。アーティストラインナップが徐々に決まって行く過程もわくわくして楽しいです。
そして、今年はもうスマッシュさんから連絡があり、あるグッズ関連のデザインの依頼をいただき、早速作りはじめています。例年より早いので、いつもより早くフジロック楽しみモードに入ってしまいました。

以前、デザインさせてもらったフジロックグッズをいろいろと紹介しましたが、これをまだ紹介してませんでした。
T−シャツのタグ。オフィシャルグッズのすべてのTシャツについているタグなのですが、いったいT−シャツを買ってくれた人々のうちどのくらいの人がこのタグに気がついてくれた事でしょう?
スマッシュの担当の方のこだわりで、タグにまで、気を抜かずきちんとプロデュース。僕もそういうディティールへのこだわりは大好きなので、毎年楽しくやらせてもらってます。
いままでの仕事のなかでも多分一番ちいさい、30mm x 25mmのキャンバス。この限られた面積のなかでどれだけ遊べるか。だれもあまり気に留めないようななタグという存在にどれだけ個性を与えられるか。楽しいです。
サイズ表記を確かめたりするときに、「おっ,このタグおもしろいじゃん」と気付いてもらえたら本望です。
物を作るうえで僕のすきな言葉
God is in the detail.
神は細部に宿る。














2012-02-13

Sumo Wrestler's Yukata 浴衣 時天空



pattern design for Tokitenku(sumo wrestler) 's yukata


時天空から頼まれた浴衣のデザインです。力士たちは自分の名前が入った反物を互いに贈りあって、気にいったものを浴衣に仕立て着ています。ある力士はなぜか自分の名前の入ったのを自分で着てましたが、、、
あえて漢字をつかわず、ひらがなで「ときてんくう」と表記してやわらかい感じにして、色や柄ですずしいさを感じさせるようにしてみました。


----HAPPY---
「幸せですか?」
「はい、幸せです。」と間髪入れずに答えられる僕はかなりHAPPY。
土曜日にマスター(佐藤)と富田とマスターの元同僚と「HAPPY」というドキュメント映画を見てきました。
(ちなみにこの3人は元商社マン。)
彼らの友達のお兄さんがこの映画を作ったみたいです。遠いようで近い、友達のお兄さん

「しあわせ」になるための答えを探しに世界中14カ国を旅して、「幸せになる」ということを心理学者たちとともに探求した映画でした。常日ごろから幸せってなにって考えて、定義して、実践してる僕としては、目新しいことはありませんでしたが、改めていろんな角度からしあわせという状態を検証し、どうそこに向かってアクションするかということを学術的観点からわかりやすく説明してくれるので、すごく面白かったです。おすすめです。そう何だかんだいっておすすめです。5月に公開するようです。うちの会社とか団体でも仲間集めて自主上映会とかやりたいな。いい映画なので、みんなでみたいです。

ようは、感謝。いま持ってる健康、仲間、家族、物に感謝。もうそこで幸せでしょう。
だって、健康で食べ物があって、一緒に笑える家族と仲間がいるうえに自己探求する機会もある。それがもうハッピー。
もちろん乗り越えるべき壁があったり、試練があったりしますが、それらがあるっていうことも、長い目でみればハッピーです。その最中はそう思えなくても。(ちなみに乗り越えられない試練というのはなく、もし乗り越えられなかったら、それは試練ではなく悲劇)

豊かになったら幸せになれる。経済の流れではそういう話かもしれませんが、リッチな状態には人は秒殺で慣れてしまい
、感謝のこころ無しには幸せ度はあがりません。

映画の中で印象的だったのが、「しあわせになるっていうこともスキルが必要。」という台詞。なるほど、トレーニングしなければいけないスキル。プレゼンがうまくなるとか、デッサン上達とか、パンチのディフェンスがうまくなるっていうのと同じ、鍛錬しなければいけないスキル。そうですよね。同じ状態にいる人でも物の見方で幸せな人と不幸せな人いますから。(なにも現状で妥協しろという話ではなく、現状に感謝して前に進もうということ。)
その他にもたくさん、普段漠然とおもってることが、なるほどっというわかりやすい解説で話が展開していきます。
しかも学術的データにもとずいて。
自分の頭のなかを整理するのにもだいぶやくたちました。

この映画を大切な人と一緒に見て、自分にとっての「ゆたかさ」や「しあわせ」ってなにかを考えて、話しあったりシェアする。そんな見方をおすすめです。
そのさいに「豊かさってなに?」「10億円!」みたいな問答は却下しましょう。
これを見終わったあと4人でパエリア食べながらひたすら「しあわせ」討論をしあわせにしてました。しあわせな連中ですから。

しあわせに関して、僕のすきな言葉たち、
「Happiness only real when shared」--into the wild
「Paradise is not a place it is a state of mind」--なんかの本。
幸せは分かち合って初めて現実となる。
楽園は場所のことじゃなく、人と人のあいだの関係性のなかに生まれるもの。










2012-02-10

Sumo wrestling 化粧回し 双大竜

design for Soutairyu's ( double head dragon ) Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron )

with Soutairyu, on the day of its delivery

化粧回し第3弾。これも木鶏会から依頼をいただいた双大竜関の化粧回し。本来四股名を横にいれるのですが、あえて図案の中に隠し文字としていれ、画面全体でのインパクトにこだわりました。背景の緑を厳選したかいがあり、いい色で仕上がってきました。依頼を頂く木鶏会のかたにも感謝ですが、実際に制作してくださる、京都の絹屋昌庵の坂根さま、いつも無理を聞いてくれてありがとうございます。
なんでもハイテク機械で作れてしまう現代ですが、手作業で作ったものの奥の深さや出来の良さをあらためて感じます。べつに機械でつくる物を否定してるわけではないです。むしろ便利な機械やMacとか大好きですから。服も大量機械生産のユニクロとかギャップとかお世話になってますし。両方のバランスを大切にしていきたいですね。

そういえば、10年以上使っていた愛用の電動ひげ剃り。
そう、僕は物持ちがいいです。さっきも使ってた製図用の定規なんて、学生のときから使ってます。ウェットスーツとかも、8年くらい使ってるのあります。服はよれるまで着て、よれたらトレーニングの時にきて、さらにぼろぼろになったら、作業着にして、絵の具まみれになったら、ぞうきんにして、筆ふきとかにする。最後まで使い切ります。

話がそれました、電動ひげ剃り、シェーバーって言うんですか、それを朝使いながら、まりこに「このひげ剃りもう10年以上つかってるんだけど、まだ全然調子いいんだよねー」って行った瞬間、手を滑らせて落として壊しました。
ショックでしたが、タイミングが面白すぎて笑っちゃいました。
そして、先週末、ちょうどカメラのレンズも見たかったので、大好きな有楽町ビックカメラへひげ剃りを買いに。
行ってびっくり、品揃えのすごいこと。いったいひげ剃りになんでこんなバリエーションがあるんだっていうほどありました。まりこと二人ですごいねーって圧倒されてると、
店員が「どんなひげ剃りをおさがしですか?」って。
どんなって、ヒゲが剃れるひげそり。
「このタイプだと、濃いかたでも深剃りできて、、、」
「そんな濃くないです、どっちかというと薄いほうです」
「それではこのタイプだと、肌が敏感なかたでもひりひりしなくて、頭でも剃れますよ。」
「肌、丈夫です。」
「じゃあ、このタイプだと、ヒゲが柔らかくても根元から剃れます。頭もこれで剃れますよ。」
「じゃあ、それ下さい。頭は剃りませんけど」
と、なぜか頭を剃ることに執着のある店員に進められるままに買った新ひげ剃り。ちょっとHRギーガーのエイリアンっぽいデザイン。
使ってみるとこれはすごい。軽ーくあててるだけなのに、つるつるに。いままでおもいっきり押し付けてたのが嘘のよう。ヒゲを剃る。そんなシンプルなことでも、ここまで進化するんだと感動しました。


























2012-02-08

Drawings for "Horizon",,,and Vermeer exhibition

a drawing for Horizon series   2000    ink on paper 728x1030 

a drawing for Horizon series   2000    ink on paper 728x1030 

午後に渋谷の文化村でやってるフェルメール展を見に行ってきました。
なんと一カ所にフェルメールの作品が3つも集まっています。これは30数点しか作品が現存しないのですごいことです。さらに一般に公開されている作品はさらに少ないです。
フェルメールの作品3点と同時代のオランダ画家たちの作品が「手紙というコミュニケーション」に焦点をあてて、当時の生活模様も丁寧に紹介されていたとてもいい展覧会でした。

15年以上もまえ、フェルメールの作品に会うためにヨーロッパを巡る旅をしました。いまのようにインターネットも携帯もない時。現地の美術系のガイドブックやパンフレットを頼りにいろんな国にいって、10点ほどの作品を実際に見ました。(なかにはパンフレットにフェルメールの〜〜作品って書いてあるのに行ってみたらないっていうのもざらです。)後にアメリカでも何点か見てるのでフェルメールの作品は合計13〜4点は実際に見てます。これは結構自慢です。
美術館巡りでヨーロッパを3〜4周しましたが、そのうち1周はフェルメール周回でした。
いまは便利なもので、ググると、こんなふうに国別にまとめられてたりします。

18年ぶりに見るフェルメールの作品。なんだかかってに、昔の知人に久しぶりに会うような感じで見に行きました。作品をみると当時の記憶がよみがえり、そのころの自分が思い出されます。自分の表現手法を模索して、日々もがいてたころ。って、実は今もそうですので基本全然変わってません。
が、フェルメールの作品のほうは変わってました。
最新のなんとかなんとか技術によって、フェルメールブルーが鮮やかに再現!フェルメールが意図したであろうブルーが鮮やかに表現されてました!

これって必要なのでしょうか?ありがたいことなのでしょうか?

17世紀の絵ですから、色が褪せるのは当然。
絵画の持つ空気感のなかで、作者の意図に想いを馳せて、褪せた色を頭のなかで当時の色に変換していく。自分のイメージのなかで輝かせるフェルメールブルーのほうが、「はい、これが本当のフェルメールブルーです。」って言われるよりロマンがあっていいと思う。楽しいし。
形あるものは壊れて行くのは当然ですので、過剰に保護するのもどうかと。美しい人は年をとってもしわも美しくみえます。そのしわを手術でとっちゃって、可愛くしちゃいました〜。ってかんじでした。

それにしても、沢山の人が見に来ててびっくり。週末は混んでるだろうと思って平日のしかも2時くらいに行ったのに。大混雑。平日でこれだと週末はどうなるんだろう。
日本で展覧会にいくたびに感じますが、これだけ多くの美術愛好家や興味がある人がいるのに、アーティストが育たない国。すごい。これだけの多くの美術愛好家が新しい作家を見つける面白みを知ったり、自分の価値観でアップカミングな作家のコレクションを始めたら、ものすごい美術大国になると思います。
が、なんせ僕たち日本人は、小中高の長年の教育のおかげで、「自分の価値観を磨いたり、新しいものを発掘したり、自分の頭で考えたりする能力」を奪われてますので無理な相談ですね。なので誰かが「これがすごい作品です。」って権威付けしてくれないと、なかなかお金を払ったり、自分で価値を見いだすことは難しい。
本来教育とは「自分の頭で考える」大切さを教えるものだと思うのですが、アメリカの戦略でまんまと「自分で考えず、人から与えられた物をハイパーにこなす」系になってしまったのでしょう。

あと、みんな作品を近くで見過ぎ!ある程度離れてみないと、作品全体の流れとか空気感とか感じれないと思うのですが。離れて見て全体を味わったあと、気になったところを近づいて見て、で、もう一度離れて見てみる。そうするとそのディティールが全体にどんな影響を与えてるかがわかり、直感でいいと思った物を理論で補える。
あと勉強してるんじゃないんだから解説とかそんなに読まなくても、堅苦しくなくもっと気軽に見て感じたほうがいいのでは?まあ楽しみ方は人それぞれなのでいいですが、そんな鑑賞法をお勧めします。

これからポロック展もあるし、銀座のほうでもなんかテクノロジーを駆使したCGでのフェルメール展をやってるらしいので楽しみです。とにかく東京にいると、世界中の名画やコンサートが沢山きてくれるのでうれしいです。




2012-02-07

Sumo wrestling 化粧回し 土佐豊


Sketch for Tosayutaka's Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron) 
Strong Gorilla

 design for Tosayutaka's Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron)  


Tosayutaka's Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron) 


Tosayutaka(in the middle)  wearing  Keshomawashi

時津風部屋の後援会、「木鶏会」よりデザインを依頼された土佐豊の化粧回し。土佐豊関のニックネームがゴリちゃんということらしく(木鶏会の中澤先生が命名したあだ名らしいです)ゴリラをモチーフにしました。もちろんストロングゴリラ。バックの赤の色は見る角度によって、いろんな表情がでて、放射線状に「後光」が見えたり見えなかったりします。この赤はものすごく慎重に選びました。遠目に見たときに赤と黒と金が映えるように。
こうやって、自分のスケッチブックに描いた図案が実際に織物になり、力士がつけてくれる。最高にうれしいですね。
よくみんなに言われます。「おまえのところには、ほんとに面白い仕事がくるよな」って。
そうです。よく来ます。もちろん皆さんのおかげです。感謝。
が、面白い仕事がよくくるっていうのもありますが、どの仕事も面白くやってる。面白みを見つける。なので、端から見ると楽しそうなので、さらに面白いことがやってくるのでしょう。どうせやるなら楽しまないと。












2012-02-06

Sumo wrestling 化粧回し 時天空



design for Tokitenku's Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron) 


design for Tokitenku's Keshomawashi (sumo wrestler's ornamental apron) 

僕がデザインした化粧回し第一号。これからしばらく相撲関係を紹介したいと思います。
お世話になっている「やまじん」の山田さんが2007年にオープンさせたThe Mongol Restaurantが、モンゴル出身の力士、時天空に贈った化粧回し。京都の織り職人に作っていただいたのですが、打ち合わせのたびに、いろいろと勉強になりました。同じ糸でも織りや重ね方で輝きがまったく違って見えることや、織りの微妙な高さの違いによる、奥行き感のだしかたなど、あげればきりがありませんが、日本の伝統の奥深さを改めて感じることができました。日本の国技と伝統に少しでも触れる事ができ、本当にありがたい事です。

が、残念ながら、どの伝統技もそうですが、後継者があまりいなく、将来残っていくのかが心配されています。市場が少なくなって行く中、後継者も育ちづらいのでしょう。
現代のニーズにあったプロダクトに伝統技法がうまく使われれば、現代のテイストも加わりより確固とした伝統として後世に受け継がれるのでしょうが、なかなか難しいですね。
ただ古い物をそのまま保存するのではなく、その時代ごとにあった変化を遂げて初めて生き残る「伝統」だと個人的に思っています。なので、最近はどんな仕事でも、何かしらの日本の伝統技を盛り込める隙はないだろうか?と日々たくらんでいます。

今年新たに始めるプロジェクトが2つあるのですが、そのどちらも何かしら日本特有の伝統職人さんたちの力を必要とするもの。今日もその打ち合わせをしてきました。新しいものを作るのはいろいろと難題があったりして、ハードルも沢山あるのですが、そのぶんやりがいもあって楽しいです。
まあ、いつもアイデアを思いつき、実行にうつし、そのほとんどはどこかでつまずいたり失敗したりしてるわけで、この新規の2つのプロジェクトもどうなるかわかりませんが、これまたいつものごとくベストをつくしトライするのみです。
うまく形になって、ここで紹介できますように。

2012-02-03

an old man in Meiwok Village, PNG



an old man in Meiwok village ,PNG 2012 Jan

Meiwok村の長老。「お前、また来たのか。ココナッツ飲んで行け」みたいな事を言ってたのだと思う。あまり聞きとれなく一言二言しゃべるたびに自分で大笑いしてるので、まあ楽しげなことを話してたのでしょう。自給自足の村では長老達の知恵とセンスが村の運命を左右します。なので、村は強烈な縦社会で目上の人には常にリスペクト。見えない掟がしっかりと根付いているようです。なので、村を訪れて年配の人がいたら必ず、訪問させてもらってる感謝の意を表します。で、必ずココナッツか何かを振る舞われるので村のはじからはじまでいくころには、お腹たぽたぽになります。

来週あたり、仕事が落ち着いてきたら、今回のパプアニューギニアの写真を現像作業始めるのがすごい楽しみです。
現地の人もそうですが、一緒に行ったクルーの写真もいいのが撮れてるはず。
とくに68歳の壷原さん通称「つぼじい」。なんと63歳からサーフィンをはじめ、いまはしんぺいの海の学校を手伝っているそうで、PNGは2回目らしいです。つぼじいの「63歳でサーフィンはじめて、67歳でパプアニューギニアに波乗りに行く」このスピリット、最高ですね。そして、常にハイテンション。出発前から成田でもハイテンション。
出発前でこれだったら、到着したらどうなっちゃうんだろうこの人って思ってましたが、やっぱり滞在中も炸裂してました。そして、陽気な村人とハイテンションつぼじいのやり取りは見てて最高。会話がキャッチボールにならないで、ひたすらボールの投げ合い。なげっぱなしで、受け取らない、ひろわない、それでもボールを次々と投げつける。

なにかを始めるのに遅いっていうことは決してない。と日頃思っている僕ですが、つぼじいがパドリングしてるのを見てさらに確信しました。やりたいと思った事はいくつになっても、やってみる。チャレンジしてみる。つぼじい、ありがとう、見習います。








2012-02-02

Auto Salon 2012 SUV Grandprix H1 lowdown


Auto Salon 2012 SUV custom car contest Grand prix
with Mr.Iwai president of Hummer Japan

先日紹介した、ハマージャパンのH1が今年のオートサロン2012のSUV部門で最優秀賞をとりました!ハマージャパンの岩井さんと記念撮影。いろんな分野の方々の技術と知恵とセンスをもりこんだこの世界初のH1のローダウンカスタム。こんなプロジェクトに関われて光栄でした。感謝です。

2012-02-01

Surfing Kids Programme 2012 T-shirt


SKP 2012 T-shirt for Papua Newguinea Tourism Promotion Authority

今年のSKPクルーT−シャツ。ネイビーにベージュ。政府系な感じの配色にしました。

人知れずジャングルの奥地でブレイクしている、サーフィンに適した世界レベルの波。
その波を天然ガスやコーヒーなどと同じ「資源」ととらえ、その資源を地元の人たちにきちんと利益が分配されるように丁寧に開発していく。自然と共存できる持続可能な観光業の発展をめざす、PNG政府観光局。その一貫として、地元の人たちにサーフィンを楽しんでもらうためのSKP。パプアニューギニアサーフィン協会の会長であるアンディーが25年もの年月をかけて構築してきた、地元の人たちがきちんと利益を得られる仕組み。(アンディーのインタビューで詳しく語ってます)そのおかげで僕たちが混雑とは無縁の最高のブレイクでサーフィンを楽しめ、またそれがローカルの発展につながる。
そして、去年の4月開かれたパプアニューギニア初のサーフィン全国大会。各地からPNGサーファー達があつまり会場となったテュピラメインポイントで技を競いあったようです。
その模様をドキュメンタリー映画にした"splinters"。いま一番見たい映画です。早く日本にこないかな〜?くるのかな?こなかったら自分で配給したい。いろんなドキュメンタリーフィルムのアワードを総なめしてるらしいです。
いまから楽しみです。

いま思うと、数年前までは「自分がパプアニューギニアにプロサーファー達と一緒に行って波のりして、現地の子供たちと一緒にジャングルの中で絵を描いたりする。」なんて夢にも思ってもみませんでした。思ってもいない嬉しい驚きの連続。人生って楽しいですね。そしてそれをもたらしてくれる仲間たちに感謝です。