PA'A OC1 Molokai challenge 2012
世界中から屈強なパドラー達が集まり、モロカイーオアフ間の海峡約50Kmを横断するアウトリガーカヌーの世界選手権。モロカイチャレンジ。
去年に引き続き汰久治選手の撮影で行ってきました。今年は東の風が強くエントリーするビーチもオーバーヘッドのショアブレイク。機材を防水バッグの中にいれて朝まだ寒い中、伴走船まで荷物と機材を泳ぎながら運ぶ。伴走船に機材をあげスタンバイした時点で撮影のテンションがあがり最後までそのテンションで撮りきりました。
伴走船の船長のゲイリーに頼んでスタートラインの真横で一番前に陣取ってもらい、100人以上の選手が一斉にスタートする絵が撮れました。一人の選手に1艇づつの伴走船。なので、スタート時には100艇以上の伴走船もひしめいてます。
スタートしてからしばらくはゴールのオアフ島は水平線の向こうに隠れて見えない。見えない島に向かって全力でスタートする選手達は体力やテクニックだけではなく、ナビゲーション能力、自然を読む力も総合的に競い合います。
Takuji Araki in Molokai challenge
「パワーでは大きな白人やハワイアン達にかなわないから日本人らしい繊細さで勝負」
この海峡を渡るのは今回で29回目の汰久治さんが試合前に話す。
僕は一つ一つの波に丁寧にロスなく乗っていく。そういう繊細さで彼らのパワーと戦っていくんだ。と。そして結果は過去の自己ベストを破り3時間55分でゴール。17位。去年よりも順位が上がってます。
(伴走船に愛する彼女が乗っていたのも大きかったのかも。やっと汰久治さんに彼女ができたのが本当に自分のことのようにうれしい。)
ゴールのオアフ島が大きな波の合間に見え隠れ。他の選手とデッドヒートを繰り広げたあとは一人で360度水平線の真ん中で漕ぎ続ける。
彼が漕いでいる3時間55分ほとんどをファインダー越しに見てました。
スチールは400mmを付けていたので、一漕ぎ一漕ぎをひしひしと間近で感じ、呼吸が伝わってくる。呼吸と一緒に信念も。全身全霊で漕いでいる彼をみると感動すらおぼえます。彼にとってはこのレースが一年のクライマックス、この日のために364日準備。今年で15年目レースは29回目。この海峡を29回も渡ってる人はハワイにもそんなにいないと思います。多い年で年3回レースで渡ったというから驚き。
今回はスチールよりも映像のほうをメインに撮ってきたので、5月の海人丸イベントまでに編集します。
それにしても今年のクルーは笑いが絶えない。朝から晩までくだらないこと言い合って笑っている。最高楽しくて幸せですね。ともじは今回初めて会うし、戸高君はよく考えたら会うの2回目なんだけど、そうとは思えないくらい初日からみんなぴたっと歯車があってここちよい。おなじマインドを持った同士だからでしょう。
みんなありがとう。感謝。日本のみんなも。
汰久治さんおつかれ!