Drawing for the album jacket . "The Naked King " by Keita The Newest Ink and pen on paper |
「アルバム文化の死」
旧友、ケイタの三枚目のニューアルバムがシンコーミュージックよりもうそろそろでます。全てのアートワークを手がけました。このドローイングの中にアーティスト名とアルバムタイトルが組み込まれてます、絶対に読めないだろうけど笑
未だにアーティスト名のKeita The Newestってしっくりこないけど笑、すごい独特の世界観があるアルバムで彼の良さが凝縮されてます。一つ一つの曲がシーンを連想させこのアルバム全体で物語を紡いでいる、まるで映画をみてるような感じで楽しめる。
こういうアルバムを通して物語を構築して行く「アルバム文化」は今では貴重。
今の時代、気に入った曲が流れたらすぐにスマホを向けてると、曲名とアーティストが表示される。そしてその場でネットで購入。気に入った曲がもう自分のスマホに入る!超便利ですね。進化ですね。アーティストもいい曲を作ればそれがすぐにマネタイズできるしいいことづくめ!
が、その代償に何が失われたか?
気に入った曲が流れたらすぐに買える、誰とも話さずに。あまりにも楽に手に入るのでそれがどんなアーティストか誰に影響を受けて何をルーツとしてるか??そんなことに興味を持つ人は少なくなってきてる。探す楽しみや探す過程でのコミニケーションが今の人たちには「面倒」なことだし、気に入った曲があればすぐに全ての情報を手に入れることができるのでそれ以上探そうとしない。スマホで全て自己完結。だから最近の人は曲の情報は知っててもアーティストのルーツとか時代の背景とは何も知らなく音楽の話をしていても広がらない。
スマホ以前は、いい曲が流れたら「何この曲?誰の」から会話が始まり結構そこから話が弾んだ。誰に似てるよねとか他のバンドの話になったり、、。で気に入ったらアルバムを買う。
アーティストもアルバムを通していろんな世界を表現していたが、今はそれより一曲一曲をよりわかりやすく、ちょっとでも「難解」な部分があるとそれを解釈しようとする技量がもうリスナーにはないためひたすら全ての曲がわかりやすい方向にいってると思う。そんな曲が並んだアルバムはもうなんの物語も語れないじゃないかな?
アルバムを通して聴いて「物語」を感じる作品がすくなくなってきたのもこの「レコード屋に行かなくてもすぐポチッと買える文化」の賜物だろう。ミュージシャンが作品をしっかりと作って行く土壌がまた一つ失われて行く。
ケイタがんばってね!