2012-10-15

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10月5日、中澤先生が亡くなりました。
心臓の不具合で入院してから約1週間後の急な訃報でした。

ものすごく尊敬し、すごく好きだった先生の突然の知らせ。最初は現実味がなく、そして徐々にこみ上げてくる実感と喪失感で、この1週間心ここにあらず状態でよくわからずに過ごしました。なるべくいつも通りの生活をしてるのですが、自分と外界の間にうすい膜がかかっているようなかんじで、気がつくと先生との思い出にふけってたり。

先生は僕にとって革命家であり、ファイターであり、とてもクリエイティブ、信念を貫く偉大な兄貴分な存在でした。
趣味も合ったことから仲良くしていただき、ちょうど一回り年上でいつもいろんなところに誘ってくれて、沢山の面白い話を聞かせてくれました。同席するすべての人を魅了する話術で実際にあった話をおもしろおかしく聞かせてくれて会っている間はずっと笑いっぱなし。けど、あとで振り返ってみるとそのおもしろおかしい話のなかにも貴重な教訓やメッセージがきちんとある。

そんな先生は、「一人でもおおくの命を救いたい」そんな思いから医療機関で日本で第一号の救急車を取得。何年もかかって各方面と戦い法律を変えていく姿は本当に革命家。また、在宅医療がまだ日本でなじみのないときにパイオニアとしていち早く実行に移す先見の明と行動力。そんな偉大なことを数々達成しているのにものすごく謙虚で、180cmをゆうに超える大きな体格ながら一緒にいるみんなを楽しませるためにいつもきめ細やかな気をつかってました。やっぱり偉大な人こそ謙虚なんでしょう。
医者っていうと普通は偉そうにしてて、患者への説明もめんどくさそうにしてる人が多いですが、先生はきちんと丁寧に専門用語は一切つかわずにわかりやすく丁寧に説明していたようです。病院の廊下を一緒に歩いていると必ず見る光景ですが、いろんなところから、ミュージシャンのファンのように先生と話たい患者さんが慕って集まってきます。先生の愛情深さと人徳がものすごく表れてます。

先生は、病院の経営、相撲の後援会、趣味、遊び、すべてを思いっきりハイレベルで全力で生きてました。一日一日を常に生ききっていた生き様もかっこいいです。やはり人の命を扱う職業なので、いつ死ぬかわからないからこそ一瞬一瞬をきちんと生きようとしてたのでしょうか。そんな先生と一緒にすごす時間は楽しくて学ぶことが多すぎて圧倒されるばかり。たくさんの事を教えてくれたり、楽しませて頂いたのに何も恩返しできずに逝ってしまいました。

残されたご家族の方、先生が愛情をもって家族のように大切にしていたスタッフの方々のお気持ちを思うと言葉では表せないほどつらい事とおもいます。先生不在の穴はとても大きく大変な道がしばらく続くと思いますが、先生の信念を分ちあってきた皆様ならきっと乗り越えてさらに邁進していくことと信じております。
先生と出会えた事に本当に感謝です。頂いた沢山の思い出や教えていただいた事を大切に、がんばって見習って一日一日を大切に、愛する人や友人を大切に生きて行きたいです。
ご冥福をお祈り申し上げます。