2013-10-19

PNG Real Adventure Trip diary, 8th Oct Tuesday

Day 3.----8th Oct.Tuesday
Adventure #1 "Down the River"





"Simon on the truck"

何年か前に初めて会ったときはまだ子供だったサイモンも立派な青年に成長。この年頃の子供達の成長はほんとに早い。トラックに揺られながらTaricapa村へ行く途中。




3日目。今日はジャングルの中をSUPで川下り!
午前中はTaricapa村を訪問、午後はそこから海までクミル川をSUPで川下り。

初日の歓迎会に来てくれたTaricapa村の村長のアンドリュー。
「Taricapaはクミル川の上流にある美しい村、そこにゲストハウスを建てたので是非見にきてほしい」。アンドリューが言うには、Taricapa村は僕たちが川下りの出発地点として予定していたウェラカカワ村のちょっとだけ上流にあるのでそこからスタートしてはどうか?と。
この「ちょっとだけ上流」がまたPNG流の「ちょっとだけ」でこの日あとでエラい目にあう事に。ちょっとだけやな予感がありつつもせっかくの招待なのでよろこんで訪問することに。

トラックにボードを積んでひたすらジャングルの中を上流までのぼる。

ナタをもって追いかけてくる少年二人。船でもトラックでも
走っていると途中で村人が沢山乗り込んで気がつくと満員。



ジャングルの奥へ奥へと。



この親子も一緒に移動。途中畑仕事を終えたジェシーのお姉ちゃんの
ジョリーも乗り込んできてさらににぎやかに。



到着!村につくと入り口のところで村長たちが皆で出迎えてくれました。

こんな手書きのサインでもものすごく嬉しく、村人の気持ちが心に響きます。
村のゲートをくぐってメインの広場へ。

僕たち日本人クルーもテュピラ村の人もタリカパの人から歓迎の花飾りをもらい、顔にペイントをされます。顔にされるペイントは村によって違いがあって面白いです。


村長から歓迎のスピーチとゲストハウスのオープニングセレモニーの開会宣言。
うしろに見えるのがタリカパ村にできたばかりのゲストハウス。

セレモニーの間、ココナッツドリンクを振る舞われるクルー。

とても光栄なことに、ゲストハウスのテープカットの大役を授かりました。
テープじゃなくて蔓で、はさみじゃなくてハンティングナイフだけど。
招待されたお礼を皆にのべ、記念すべき初の僕たちのSUP川下りが
今後のタリカパの発展とテュピラサーフクラブとの友好を象徴する
ものになりますようにとスピーチ。

 テープカットの瞬間!蔓が固くてなかなか斬れない、、


 レディース達には村人が作ったビルム(PNGの人たちが使ってる首から下げるバッグ)
のプレゼントが贈呈されました。

 ビルムを授かるウガジ隊員。


 無事にセレモニーが終了し、村長、Church Reps, Mother Reps、村の主要人物と記念撮影。
僕もビルムもらっちゃいました。



 川の上流、高台の開けた地にあるタリカパ村は海沿いの村とはまた違った良さがありついゆっくりしてしまう。セレモニーのあと村人たちとおしゃべりしてるとドミニクが近寄ってきて、「結構川下りの距離長いからそろそろ行かないとヤバいよ」って。PNG人にせかされちゃいました。この時点で実はやな予感が半分確信に。


 
  村人全員に見送られて出発!

ゆっくりとなだらかに流れる川を気持ちよくクルージング

子供達も興味津々です。


まさにジャングルクルーズ

 さっそくトラブル発生。ジュンちゃんのフィンが折れてタカヒロが治してます。
浅瀬が多く、浅いところはノーズにのってテールを浮かせないといけないのですが、
まあ、難しいですよね、、 


 
 Breaker Outに作ってもらったクロス・アドベンチャー・ラッシュガードも絶好調。
高橋さん、工場の皆さんありがとうございます! おかげさまで快適です。
 

浅瀬や流木など障害物があるときはボードを持って歩きます。
3時間くらい漕いだあたりからだんだんみんな無口に。

河原のココナッツで水分補給して、パパイヤで腹を満たす。
タリカパから伴走してくれてるローカルクルーが果物を 差し入れて
トーマスがみんなにカットしてくれてます。


だいぶ陽が傾いてきて、みんな「あとどのくらい?」って頻繁に聞いてくるようになりました。まったくわかんないけど「あともうすぐだよ」って答え続ける。

5月に視察したときは、ウェラカカワからゴールの海までだいたい1時間半くらい。今回は女性がいるから2時間くらいでスタート地点が「ちょっと」上流だからプラス1時間くらいかなって思ったんだけど、よく考えたら結構車に乗ってた時間が長いのですごい長い距離かも。さらに進むペースも予想より遅いのでさらに時間がかかってます。
なんとか日が沈む前にゴールしたい。

筋肉に頼る男性陣より、力に頼らずしなやかに漕ぐ女性のほうが実は調子がいいかんじ。今回初めてSUPに乗ったサキちゃんはほぼ全行程立って漕いでました。(男どもは座ってたけど)
すーっとシンちゃんが寄ってきて「もしかして日が沈む前にゴールできないんじゃない?」「気がついちゃった?」「マジで?」「あはは〜」って二人で笑う。

もうこの時点で日没前にゴールできないってみんな確信!当初予定してたスタート地点のウェラカカワ村にすら着いてないし。

 「日が沈むー!」今日一番のシバサキ君のショット。


きれいな夕日だね〜って言っても、みんなの反応いまいち。疲れてる上に真っ暗になるので無理もないか。でもアドベンチャートリップの名に恥じない「アドベンチャー感」満載で企画したものとしてはちょっと嬉しかったりします。


 陽が落ちました。一緒に同行してくてるドミニクやトーマス、ローカルクルーが集まって「イクゾー、日が暮れたけどどうする?」どうするって漕いで下る以外選択肢ある?「ボードをここに置いて歩いていくのは?」それもありかなって一瞬おもったけど、視察の時に登ってきた道を思い出すと、道っていうかうっそうと茂る足場の悪いジャングルの獣道。昼間なのに虫に刺されまくってひどい目にあったのに日が暮れて真っ暗な今そこをみんなで歩くのを想像すると、、、
川の方がまし。よって続行!
それにタリカパ村のセレモニーで「この初の川下りが村の発展と近隣の村々との友好な交流のシンボルになりますように」って演説しちゃったのでひくに引けないし。


 浅瀬や障害物がおおく引っかかるので、川の流れているところ(ラインという)を探しながら進む。真っ暗な中、皆でぴったりくっついて縦一列のフォーメーションを組んで前の人が通った全く同じところを通るように進む。この時は皆一心同体。一番遅いひとのペースにあわせてゆっくりと。もう前の人がかろうじて見えるだけなので先頭のかけ声を伝言ゲームのように後ろに伝える。「左に障害物!」「左に障害物!」「左に、、、」。「右におっきな石あり!」「右に石!」「ガッツ石松!」「オッケー牧場!」日が暮れてからみんなのテンションが変な風に上がってます。日が暮れる前の不安が、日が暮れちゃった開き治りになって、楽しくなってきたみたいでみんなかえって元気になってます。
女性3人を僕が、男3人をシンノスケがケアしながら下る。シンちゃんがいてくれてほんとよかった。こういう時に人間力のあるこの男は頼りになる。


さらにひたすらパドル。まじでこんな視界。思い出すのはFunHuntersで多摩川を奥多摩から東京湾までSUPで80km下ったときのこと。この時も日が暮れてほとんど前が見えず。先頭のヤクちゃんの通ったあとを着いて行くのが精一杯。その先頭のヤクちゃんはどうやって川のラインを見つけてるのだろうってあとで聞いてみると「足の裏で川のながれを感じてラインがわかるんだよね」って。「なんじゃそりゃ、人間離れしてて参考にならん」って思ったのだが人間切羽詰まると覚醒するのか、なんとこのときは僕も足の裏の感覚でなんとなくラインを探しあてれるようになった。
みんなを無事に連れて帰らないと、腹減ったし。っていうプレッシャーが眠っている野性を覚醒させたのでしょう。こんな時だけどバージョンアップした自分が素直に嬉しい。

そして、、、出発してから8時間後にやっとゴール!
ゴール地点の海の手前にある橋。
その橋が見えた時に噛みしめたかった達成感と感動は絶妙なタイミングでの「ルーゴーたーきー?」(ゴールきた?)っていうシバちんの一言で台無しに。途中から変なテンションになっちゃってなんでも「業界風」にしゃべってたシバちんの台詞に全員爆笑。それにしても楽しい面子が集まったものだ。「あのシーハーがルーゴー?」

約35km、8時間のアドベンチャー川下り、みんな本当にお疲れさまでした。
疲れても何しても途中でリタイヤできない環境なのでやるしかないんだけど。
SUPを初めて3日目にしてこんなに漕いだサキちゃんとウガジさん、本当に心からすごいと思う。最大の敬意を払います。今度やるときは前日にタリカパに泊まって朝出発だね。
天の川もくっきり見える満点の星空の下でおこなう川下りはこれが最初で最後。


テュピラに帰ってみんなでむさぼるように晩ご飯。いやー長い一日だった。
明日はいよいよ村から村へ渡るアドベンチャートリップ!