2012-03-16

drawing "Last laugh"


drawing "last laugh"   water color and pen on paper 2010


きのうにひきつづき、「ひとのふりみてなおせ企画書」シリーズ。

話はさかのぼりますが、昔、渋谷でsugar high というバーをやっていたころ。
Sugar Highは客もスタッフも多国籍で癖のある楽しい店。僕は店長だったので、経理、採用、運営、仕入れ、全部やってました。バイトがたりなかったので、アルバイト情報紙の友人にたのんで、巻頭カラーぺージで、「渋谷の個性的、国際色豊かなDJバーでバーテンを募集」みたいな記事をだしてもらいました。
2〜3人欲しかったのに、なんとびっくり300人くらいの応募がきました。ほぼ、履歴書で落としましたが、それでも面接は40〜50人したとおもいます。
そこでまたびっくり。ほぼ全員が「俺が俺が、、」「私が私が、、」状態。
どうしてうちで働きたいの?って聞くと
「将来、海外で働きたいので英語の勉強が働きながらできると思って、、」
「留学したとき学んだ英語を日本に帰ってきてからも忘れないように使えるから、、」
「外国人とふれあう機会がほしいから、、」
それらはたしかにとても大切なことです。友達とか仲間どうしだったらそれでいいです。
が、面接してる僕にしてみると、正直あなたが何をしたいかは結構どうでもよくて、うちの店のために何をしてくれるか、をアピールしてくれるとうれしかったです。
おなじことでも、「留学したときに身につけた英語力とコミュニケーション能力があなたの店に役立ちます」と、相手のメリットに焦点をあわせて言ってくれるとすごいうれしいです。内容はまったく同じでも言い方一つでその人が、相手の立場に立てる人かどうかがさくっとわかります。

とは言えやはり、自分の作った企画書を見直してみると、熱心につくってるあまり内容にのめり込んで、気がついたら「自分が自分が、、」が出てきます。そこで「なにが相手にささるのか」、相手の立場になって見直してみる。企画を提出する熱心なこちら側とうけとる相手側の温度差はもちろんあるので、いきなり熱い「僕が、僕が、、」的思いをぶつけてもびっくりされます。
情熱をもった主観と、相手の立場にたった客観性をいったり、きたり。その間のいいバランスをいつも心がけていますが、なかなか難しいですね。